法律資格を生かして事業展開していくタイプ
+〇〇さえしっかりやっていれば、
法律系資格業で食べていくことは十分可能と述べてきましたが、
+〇〇とは至極単純なことなのです。
この+〇〇の答えは+α(アルファ)です。
つまり、通常の各法律資格の提供できる法務サービスに
+α(アルファ)を追加して提供していくということなのです。
これにより、この法務サービスを利用する側、
つまり「依頼人側」から見るとより質の高いサービスとなり
”この人に依頼しようという”インセンティブとなりますし、
法務サービスを提供する側からしても通常の各法律資格の提供できる法務サービス
+α(アルファ)の収益を得ることが可能となるのです。
これだけだとよくわからないかもしれませんので、具体的な事例を紹介して説明していきます。
相続業務で+α(アルファ)の収益を得た成功例
これは、実際に今も行政書士の先生が行っている事業方法です。
この先生の事務所では”遺産相続”法律の仕事を中心に行っているのですが、
それ以外に不動売買を仲介する会社を経営していらっしゃいます。
この法律資格業以外の事業にあたる”不動産会社”が
+α(アルファ)にあたります。
法律資格で稼いでいるのは年間240万程度
行政書士のおこなう、相続人の確定や遺産分割協議書の作成業務を総称して
”相続業務”と言いますが、この相続業務はかなり手間のかかる法律の仕事になります。
我々の貰う報酬は、所謂”手間賃”となるので
手間のかかる大変な作業を請け負った時ほど貰える報酬額は多くなります。
今回の事例で紹介する先生の事務所では、
相続業務を1からすべて受けた時の1件当たりの報酬額は最低20万円に設定されています。
この報酬金額はけっして高い金額ではありません、
平均値を少し下回るくらいの設定金額でしょう。
ですが、まだまだ開業して年数も浅く仕事量は多く無いようで、
実際にこのような依頼が来るのは月平均1件程度だということですから、
12か月×20万円
でこの業務から発生する年間報酬は240万円程度ということになります。
この他にも当然小さな仕事をこなして売り上げを上げていますが
経費などを考えるとこれだけの売り上げだと
食べていくのがやっとというところでしょう。
しかし、この先生は現在600万円以上の年収を得ています。
その秘密が法律資格+α(アルファ)にあるのです。
+α(アルファ)の事業収入で顧客満足度と収益をUP
この事例の先生の年収は600万円以上です。
しかし、本業の行政書士という法律のお仕事で稼いでいるのは240万円程度となると、
+α(アルファ)の部分で
600万円-240万円
で、差し引き360万円程度稼いでいる計算になります。
この先生の事例では+α(アルファ)の部分は”不動産会社”でしたね。
どうして”相続業務”をやることで”不動産会社”の収益が上がるようになるのか、
その秘密をお話ししたいと思います。
と言っても、少し考えれば誰でもわかるような簡単なことです。
年老いた母親が、家と土地・預金を残して他界し、
実際に遺産相続が発生したときのことを思い浮かべてみてください。
この事例では相続人である
3人の子供がいて、それぞれ40代で結婚し自立している
と仮定しましょう。
(このようなパターンはよくあります)
この例では、相続人の法定相続分はそれぞれ1/3で均等ですから
相続財産である「家」「土地」「預金」を均等に分けることになります。
しかし、ここで問題が発生します。「預金」についてはお金ですから
簡単に均等に分けることが可能ですが「家」と「土地」についてはそうもいきません。
「そのまま3人の子供の誰かが住んでほかの兄弟にお金を渡せばいいのでは?」
と思うかもしれません、確かにそのような方法で解決をされる方もいらっしゃいます。
ですが、ご存じのとおり核家族化が進んでいますし
ほかの兄弟にお金を渡すにしてもその
額が大きすぎて払えない
という事例が実際には多いのです。
このような場合最も多く取られる方法が
「不動産を売却して、その売って得たお金を均等に分ける」
です。
もうお判りですね、この相続業務を行っていく過程で発生しやすい
「相続不動産を売る」を解決する為にこの先生は
”不動産会社”という+α(アルファ)の事業を始めたそうで、
この不動産販売の仲介手数料収入が+360万円の正体です。
この仕事は、ご依頼人にとっては大変ありがたいサービスとなっているようで
「他の先生より頼りになりました」とか「こちらの事務所にお世話になってよかった」等と大変感謝されています。
このように、実際の現場で依頼人の”困った”をしっかりサポートできるような
+α(アルファ)の事業を法律系資格業に付け加えることで、
十分な収入とご依頼人の”ありがとう”を得ることは可能なのです。
この例はほんの1例に過ぎない
このような事例はまだまだたくさんあります。
皆さんも、ご自身の持つ独自の業界の情報やスキルを法律系資格に
+α(アルファ)することで様々な事業展開が可能となってくると思います。
本当に依頼人のことを思い考えれば、
特別なスキルがなくともこのような事業展開は可能となろうかと思います。
そうすれば本当の”ありがとう”を貰える様な仕事ができるようになります。
ここで紹介した事例を参考に、皆さんも本当の”ありがとう”を
貰える様な仕事ができるよう祈っています。
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